乾癬性関節炎は、皮膚に症状があらわれる「乾癬」と、関節に症状があらわれる「関節炎」を併せもった病気です。乾癬では、皮膚が赤く盛り上がり、皮膚のはがれがみられます。関節炎(付着部炎(ふちゃくぶえん)など関節周囲の炎症も含む)では、手足の指先、かかとや足の裏の腱のあたりの腫れや痛み、首や背中の痛みやこわばりなどが起こります。 乾癬と診断された患者さんのおよそ10%が関節炎を伴う乾癬性関節炎であったことが報告されています※1)。
- ※1)Yamamoto T, et al.: J Dermatol. 43, 10: 1193-1196(2016).
乾癬性関節炎では多様な症状がみられ、症状の範囲や程度も患者さんによって異なります。乾癬の症状が先にあらわれ、後に関節症状があらわれる場合が多いですが、関節症状が先の場合もあります。
乾癬性関節炎の原因は、乾癬と同様に、はっきりとはわかっていません。
遺伝的要因と環境要因が関与しており、いくつかの要因が関わりあって免疫システムに異常が起こり、乾癬の症状や関節症状があらわれると考えられています。
乾癬性関節炎の発症には、炎症性サイトカイン*が関係しています。サイトカインは、本来は外敵から体を守ってくれる免疫作用を調節している物質ですが、免疫システムに異常が起こると炎症性サイトカインが過剰につくられ、皮膚や関節でさまざまな症状があらわれます。炎症性サイトカインを阻害する治療により、炎症を抑えることができると考えられています。
- *サイトカイン:免疫システムに関わるタンパク質で、体に炎症を引き起こす物質です
- 首、背中、腰の痛みやこわばり(体軸関節炎)
- 手足の指先の関節の痛みや腫れ(末梢関節炎)
- 手足の指全体の腫れ(指趾炎)
- 爪の変形、点々としたへこみ(爪の変化)
- 頭皮、ひじ、ひざなどの乾癬の症状(皮膚症状)
- かかと、足裏、腱のあたり(腱や靱帯が骨に付着する部分)の痛み(付着部炎)
- 注1)リンヴォック®の適応症は「既存治療で効果不十分な乾癬性関節炎」です。
-
リンヴォック®について
-
安全に服用いただくために
-
乾癬性関節炎について