多関節に活動性を有する
若年性特発性関節炎とは
どんな病気?
若年性特発性関節炎は若年者(16歳未満)に発症する原因不明の慢性関節炎です。
若年性特発性関節炎全体の平均発症年齢が6歳であり、女児がやや多いといわれています*。
大きく分けると、全身の炎症を伴うタイプと、関節の炎症がメインのタイプがあり、「多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎」は関節の炎症がメインのタイプに含まれます。
関節に炎症が起き、長く続くと変形や成長障害が出現し、生涯にわたってQOLを低下させます。
成人になっても通院や治療が必要になることもあります。
*日本リウマチ学会編; 若年性特発性関節炎 診療ガイドライン2024-25年版. メディカルレビュー社(2025). P29
症状は?
関節炎の症状
同じ姿勢を続けているなど安静にしている時にも痛みがみられることが特徴です。
痛みを言葉で伝えることができない小さなお子さんでは、午前中は機嫌が悪い、抱っこをせがむ、触られるのを嫌がるなどの様子がみられることがあります
主な関節外症状
ぶどう膜炎も併せて発症することがあります。無症状で進行し、悪化すると失明に至ることもあるため、定期的な眼科検査を行います。
診断と治療は?
診断
症状、診察所見、血液検査所見、単純X線・MRI・超音波などの画像検査所見、HLA検査*、眼科検査などから総合的に診断されます。
関節の状態を調べるために、関節穿刺(せんし)**を行うこともあります。
* 保険適応外
** 関節穿刺:関節に針を刺して関節液を採取し、炎症の程度や原因を調べる検査
治療
薬物療法
- NSAIDs(非ステロイド抗炎症薬)
- 炎症や痛み、発熱を軽減するはたらきがあります。
- 抗リウマチ薬
- 体内で起こっている過剰な免疫反応や炎症反応を抑えるはたらきがあり、初期に使われるお薬です。
- 生物学的製剤、JAK阻害剤
- サイトカイン*のはたらきを抑えることで、炎症を鎮めるはたらきがあります。
NSAIDsや抗リウマチ薬などで効果が不十分な場合に使用されることがあります。 - 副腎皮質ステロイド
- 炎症を抑え、腫れや痛みを軽減するはたらきがあります。
使用する場合には少量で短期的に使用します。
リハビリテーション治療
関節が固くなることや変形することを予防するために行います。
手術
関節障害のために日常生活が不自由で、リハビリテーション治療を行っても改善がみられない場合は、手術を行うこともあります。ほとんどの場合、成人になってから行われます。
*サイトカイン:免疫システムに関わるタンパク質で、体に炎症を引き起こす物質
注)リンヴォック®の適応症は「既存治療で効果不十分な多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎」です。(一部抜粋)