リンヴォック® クローン病でリンヴォック®を服用される患者さんへ

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病気の経過

クローン病は寛解と再燃をくり返す病気です

クローン病は、症状が落ち着いている時期(寛解)と、再燃して症状がみられる時期(活動期)をくり返し、徐々に進行する病気です。
活動期では、つらい症状や炎症をおさえるための治療をおこない、症状が落ち着いたあとは寛解を⻑く維持できるように治療を続けます。

クローン病の経過
クローン病の経過

粘膜の炎症をおさえる重要性

症状がなくても腸管などの消化管の障害が進行し、病気が進行する可能性があります

クローン病は症状が落ち着いているときであっても、消化管の粘膜に炎症や潰瘍(粘膜が欠損すること)が起きていることがあります。症状がひどくなくても腸管の障害が進行し、腸管の幅がせまくなってしまう「腸管狭窄」や、消化管に穴があいてしまう「穿孔」などがあらわれることがあります。炎症が続くことで消化管へのダメージが積み重なり、手術による治療が必要になることがあります。

腸管粘膜の写真
腸管粘膜の写真

消化管粘膜の状態を確認するため、定期的に検査を受け、炎症をおさえるように注意していくことが重要です。

検査の種類
検査の種類

治療の目標について

消化管粘膜の炎症をおさえることが重要です

クローン病の治療では、早期に症状をおさえることだけでなく、⻑期⽬標として消化管の粘膜の炎症をおさえることが重要だと考えられるようになりました。消化管粘膜の炎症を正常に近い状態に保つことで、将来手術を受けるリスクを減らす可能性があるといわれています1)

クローン病の治療目標
クローン病の治療目標

治療の⽬標として寛解を⻑く維持することを⽬指す⼀⽅で、それを達成した際にどのような⽣活を送りたいかについて考えることも重要です。ご自⾝のやりたいことを医師と共有し、⼀緒に⽬標をたてましょう。

1)Frøslie KF, et al.: Gastroenterology. 133, 412-422 (2007).

治療を続ける重要性

治療をやめてしまうと病気が進行してしまう可能性があります

クローン病は症状が落ち着いているときは数ヵ月に⼀度の受診になることが多く、患者さんご自⾝で服⽤による治療を続けなければなりません。薬をやめてしまったり、服⽤を忘れたりすることが続いてしまうと、病気が進行してしまう可能性があります。
ご自⾝のライフスタイルに合わせて治療継続ができる工夫をおこないましょう。

薬の服用を忘れないようにする工夫

リンヴォック®の服用サポートについて

スマートフォンアプリの⼀つに、LINEを使ってリンヴォック®の服⽤をサポートするサービスがあります。
服⽤の確認だけではなく、クローン病に関する情報をみることができます。ぜひご活⽤ください。

日常生活で気を付けること

お薬を忘れずに服用する

調子が良いとついお薬の服⽤を忘れてしまうときはありませんか?
クローン病の寛解を⻑く維持するために、お薬は医師の指⽰通り正しく服⽤しましょう。

食事

寛解時では、過度に⾷事を制限する必要はありませんが、なるべくバランスのよい⾷事をとることが⼤切です。
活動期には、消化のよくない繊維質の多い⾷品や、脂肪分や油分の多い⾷品、香辛料、酒類は避けましょう。
症状が強く出ている場合、絶⾷や点滴による栄養補給をおこなう場合があります。
⾷事について不安な点があれば医師や管理栄養士に相談しましょう。

イラスト食事

体調管理

⼗分な睡眠と休養をとり、なるべく規則正しい⽣活を⼼がけるなど、疲れやストレスをため過ぎないようにしましょう。自分なりの楽しみや趣味をもつことで、ストレスを発散することも⼤切です。

適度な運動

適度な運動はストレスを発散するという報告があります。ただし、体に強い負担がかかるような運動は避けましょう。

感染症予防

感染症を予防するために、帰宅後には手洗い・うがいをする、人ごみを避けるなど、基本的な感染症対策をしましょう。

イラスト感染症予防

禁煙

喫煙はクローン病の悪化や再燃に関与していることが知られています。クローン病と診断されたら禁煙に努めることが必要です。

排便時のケア

活動期にはトイレにいく回数が増えてしまいます。排便後に何度もトイレットペーパーで肛門をこすってしまうと、肛門周辺の皮膚が傷ついてしまいます。できるだけ温水洗浄便座のシャワーで洗い流し、水分をふき取るようにしましょう。

トイレマップの活用

外出時に急な便意があった場合でも落ち着いて対処できるように、トイレマップなどを活⽤してあらかじめトイレの場所を確認しておきましょう。

トイレマップ