巨細胞性動脈炎の
治療目標

巨細胞性動脈炎では、併存疾患(現在もっている他の病気)を考慮しながら、症状を改善し、QOL(生活の質)をよい状態に保つことが最も重要な治療ゴールとなります。
そのために、寛解(かんかい)(動脈の炎症による症状がなく、全身の炎症がない状態)、および血の巡りが悪くなったり、血管に障害が起こったりしないよう予防することを目標として治療を行います。
巨細胞性動脈炎と診断された患者さんは、まず副腎皮質ステロイド薬での治療を開始します。一方で、副腎皮質ステロイド薬の長期使用によりさまざまな副作用がみられることもあるため、なるべく量を減らしながら治療を続けることが重要です
病勢の評価には、巨細胞性動脈炎の症状がないかどうかの確認、血液検査による炎症反応の確認(CRP(シーアールピー)、赤沈[赤血球沈降速度]、必要に応じて画像検査など)などを行います。
医師や医療スタッフと情報を共有し、話し合いながら、治療を進めていきましょう。

*日本循環器学会 他:血管炎症候群の診療ガイドライン(2017年改訂版)(2018).
https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2017_isobe_h.pdf(2025年6月閲覧) p.36-37

イメージ画 患者さんが医師と話ている様子

注)リンヴォック®の適応症は「既存治療で効果不十分な巨細胞性動脈炎」です。